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多分、恐らくだが、杏はまだ俺のことを睨んできているだろうな。俺は既に目線を逸らしているからわからないが。
「結城の知り合いってことは……俺の知り合いにもなるわけだな」
「はい?」
次にそう言ってきたのは、なぜか担任。時々謎のことを言い出すんだよな、こいつはさ。
まあでも、逆に考えるとしよう。もしかしたらこれで閃梨さんの味方(?)は増えていき、そして閃梨さんもこっちの世界で過ごしやすくなる。
上手くいけばの話だが、そうなるんじゃないかと俺は思う。
「えっと……皆さんありがとうございます!これからよろしくお願いします!」
すると、さっきまで驚いたような表情を浮かべていた閃梨さんは、何やら嬉しそうな表情を浮かべていた。
この時に、俺はある疑問が頭に浮かんだのだった。
向こうの世界では、どんな風な生活をしているんだろう? と。
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