プロローグ

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そんなことを考えながら、俺は1人で家へと続く道を歩いていた。 俺の家は、片道15分。走れば大体5~6分くらいだ。だからこの距離じゃ、遅刻なんて言うことは絶対に無い。 現に、この1年間で1回も遅刻はしていないんだ。成績が悪いから留年、そういう状態だ。 「さて……勉強、頑張らなくちゃな」 俺はそう言って、自分自身に気合いを入れ直す。家に着く前に気合いを入れておけば、なんとかなるだろうとか言うような概念だ。 と、言ってもだ。その気合いを入れたのは丁度家の前なんだがな。 ……まあ良いだろう。とりあえず家に入るのが先だ。 そう思った俺は、家の中へと繋がるドアの前に立ち、そして鍵穴に鍵を差し込んで左に回す。そして鍵が開いたドアを開き、家の中へと入った。 あ、そうそう。これも言っておかなくちゃな。俺は独り暮らしだ。親が死んだとかって言う訳じゃないんだが、とにかく独り暮らしだ。
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