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まあそんなことは置いといて、だ。閃梨さんの話を真面目に聞くことにしよう、うん。
「私が学校に通わなくちゃいけない理由、それは……」
その瞬間に、部屋には沈黙が流れる。もちろん、重たい空気の方でだ。
まあ、分かりきっていたことと言えば分かりきっていたとなんだが……俺がその空気を作ってしまったと言われればそれまでだ。
おっと、そんなことを考えている間に閃梨さんがなにかを言おうとしているな。
閃梨さんが学校に通わなくちゃいけない理由、それは……
「向こうの決まりで、こっちの世界に来たからと言って、学業を疎かにするわけにいかないからだよ!」
……あれ? 思ったよりも普通の理由じゃないか?
てっきりもっと複雑な……あれ、特に思い付かないな。
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