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そして、案の定閃梨さんは俺の後ろに回り込んできているのだった。
なんというか、少し小馬鹿にされたような気がしてならないのも事実と言えば事実なんだがな……
「くっ……くくっ……」
「あの、閃梨さん?」
俺がそう声をかけると、閃梨さんは驚いたのだろうか? 体を1度ビクッとさせてから顔を上げていた。
どことなく、その表情は不安げな感じに見えたのだが……まあそれは俺の気のせいだと信じよう、うん。
その時は何もなく、まあ良かったものの……その日1日は本当に気まずかった。閃梨さんはずっとうつ向いているし。
何よりも、俺が声を掛ける度に体をビクッとさせるのが辛かったわけだ。嫌われたんじゃないかって不安になるし。
ああ、明日からどうなるんだろうな、俺たちはさ……
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