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まあそんな風にして覚悟を決めた俺は、閃梨さんに対して言葉をかける。別に優しくもなく、厳しくもない言葉を。
「杏はただの幼馴染みで、あいつの方が頭がいいから勉強を教えてもらってただけですよ?」
「え?」
すると、閃梨さんは驚いたような表情をし、また驚いたような声をあげていた。
ふふふ、見たか? 俺の読心術とも取れるような取れないような能力を?
「……えっとね、そう言うことじゃないんだけど……」
「はい?」
事態が全く理解できなかった。と言うよりも、出来るわけがなかった。なぜかって? 俺が勝手に変なことを考え、更には自慢気だったが、その予想が間違えていたから? いや違う。
閃梨さんがなにやら悲しそうな表情を浮かべていたからに決まってるだろ!
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