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しかし、今の俺には自分自身のことに頭を回すのが精一杯だった。いや、自分自身のことと言うよりは……閃梨さんをどこに隠すのかを考えていた。
閃梨さんは俺の親戚って言うことになっているから、然程問題はないと思う。閃梨さんが勉強を教えに来てくれてるとか、そう言う設定にすれば。
た・だ・! 俺にはその時にそんな素晴らしい解答が頭に出てこなかったわけで……
「ちょ、閃梨さん!とりあえずこっちに来てください!」
「え!?あ、うん!」
だから俺は、応急措置として……閃梨さんを押入れに隠れてもらっとく方法を取ろうとしたんだ。
後に、この方法が最悪の展開を招くなんて……今の俺には、知る余地も無かったのだがな。
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