小旅行

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藤井君がうつみちゃんの顔を横目に見ていたかと思うと、私の肩を抱いてくる。 「な、何?」 「別につまんなくねーよ? 作野と一緒だから。あとは何でもいいさ」 ニコッと私に笑いかけてきた。 それを見せられたうつみちゃんは私から藤井君をさっと離す。 「あとは何でもいいってどういうことよ!それってあたしのことなの!?」 「まーまー。つか、こっからどうすんの?バスもここまでしか無いじゃん」 藤井君が私を見ながら心配そうに尋ねる。 話題を逸らされたうつみちゃんも私の方を見る。 「大丈夫。時間的にはーー…」 語尾を伸ばしつつ時間を確認。 「もうそろそろかな」 ちょうどそこへ1台の車が入って来る。
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