4413人が本棚に入れています
本棚に追加
璃杏の後について
着いた場所は...。
『私の・・・。部屋ですね』
『ええ』
璃杏は部屋のドアを開ける。
中は結構広く、バランスよく家具が置かれていた。
窓からはもうソロソロ沈む夕日が見えている。
『この部屋はね・・・、わたしの前の執事が使っていた部屋なのよ』
灰音は璃杏の後ろにいるため璃杏の表情がみえない。
だから璃杏が何を思っているかすらわからない。
『私では不満でしょうか?』
灰音は少し不安そうに璃杏に伺う。
璃杏はその言葉と同時ぐらいに灰音の方に振りむく。
『ううん。よろしくってさっき言ったでしょう?』
長身の灰音を璃杏は彼の目を見て話そうと上目使いでみる。
無意識でやってるのだろう。
灰音は少し赤面する。
璃杏は灰音が赤面しているなんて全く気付かず、さっきポケットにもぐりこませた物をとりだす。
『これ。あげるわ』
灰音は璃杏から何か箱を受け取るとその箱を開ける。
箱の中身は....
最初のコメントを投稿しよう!