†Ⅱ†

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璃杏の後について 着いた場所は...。 『私の・・・。部屋ですね』 『ええ』 璃杏は部屋のドアを開ける。 中は結構広く、バランスよく家具が置かれていた。 窓からはもうソロソロ沈む夕日が見えている。 『この部屋はね・・・、わたしの前の執事が使っていた部屋なのよ』 灰音は璃杏の後ろにいるため璃杏の表情がみえない。 だから璃杏が何を思っているかすらわからない。 『私では不満でしょうか?』 灰音は少し不安そうに璃杏に伺う。 璃杏はその言葉と同時ぐらいに灰音の方に振りむく。 『ううん。よろしくってさっき言ったでしょう?』 長身の灰音を璃杏は彼の目を見て話そうと上目使いでみる。 無意識でやってるのだろう。 灰音は少し赤面する。 璃杏は灰音が赤面しているなんて全く気付かず、さっきポケットにもぐりこませた物をとりだす。 『これ。あげるわ』 灰音は璃杏から何か箱を受け取るとその箱を開ける。 箱の中身は....
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