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『さて。わたしは先に屋敷に戻るわ。・・・・・・・ねぇ灰音』
『はい?』
呼ばれた華望の方を向く。
華望は複雑な顔をしていた。
『屋敷に勤めるのも・・・・、人間界にいるのも別に強制していないのよ・・・・?』
灰音は、璃杏が亡くなってからも、神ノ宮で執事をして働いている。
ちなみに璃杏が死んだことは公には公表していない。
ただ、海外に留学したと公表している。
『璃杏も毎日あなたが来てくれることはとても喜んでいると思うけど、ここに来るのは年に1・2回でもあなたが忘れず来てくれるならそれでも璃杏は喜ぶはずよ・・・・・?』
華望の言葉に灰音は悩まず、すぐに答えを出した。
『いいえ。俺は・・・・俺の意思でここにいます。』
言葉とともに灰音は笑う。
『ふふっ。そう、わかったわ』
そう言うと華望は、屋敷に戻った。
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