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「はい‥。」
電話にでたものの、何も声がしない。
私は静かな階段側へと移動しながら、「もしもし?」と繰り返した。
「あの‥。」
やっと聞こえた声は、女の人だった。
「誰ですか?」
と、聞いた次の瞬間、私は耳を疑った。
「竜を知ってますよね?‥妻です。」
「‥‥‥。」
妻?
だって‥、彼は何も言ってなかった。
休みの日だって、私と一日一緒にいてくれたし、結婚できたらいいねって‥。
「私たち、結婚してるの。子供もいるし。最近休みの日も家にいないから、怪しいと思って。」
黙っている私に、相手の女は、次々と話始めた。
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