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消却症状(焼却少女)
『神様は人を救わない? ハッ、笑わせやがんぜ。救わないんじゃなくて―救えないんだろ』
11月7日、午後10過ぎ。
僕は毎週欠かさず購買している、少年誌をコンビニで軽く立ち読みし。
購入後、家路に着きながら先程の漫画の話を思い出していた。内容は省くが何もかも掟破りの主人公がその象徴である赤いジャケットを翻しながら敵に言ったセリフが頭から離れない。
「―救わないじゃなくて救えないか」
助けを求める者に手を指し伸ばしても。―けして触れる事はなく、
願いが成就されようがされまいが。可能不可能問わず、全て押し付けられる。
一方通行。
信じる者は救われる
信じない者は救われぬ
「…まぁ、救いなんて、僕は要らないけどさ」
救われた者は信じる
救われなかった者は信じない
何となく、何とはなしに7年前に別れたきりの魔法少女ならぬ邪法少女(僕の人生に悪影響を与えた、最もたる存在)を思い出す。
その邪法少女こと歩く有害児童書と、神様とは何ぞやグノーシス主義がどうとか黄金の夜明け団とか三千世界がどうとか話をした事がある。
…完璧な中二病なのたけど、それも末期の。
結局、邪法少女もとい永遠の腐少女は、僕の話を半分の半分の半分も聞かずにこう言い放った
「あんな無能を崇めるんなら、僕にゃんを崇めるんだねぇ~。にゃんてったって僕にゃんは文武両道、才色兼備、優雅独尊、天下無敵、明鏡止水に東方不敗、究極の生物にゃんだからね~!オマケにぼでぃはロリにニーソにメイド服にチャイナ服、スク水、体操着もちろんネコ耳だって対応出来るし!ツンデレ、ヤンデレ、素直クールに無口っ娘、僕っ娘何でも御座れの優れ物にゃんだにゃ~。黒にゃんはどれがいい~?」
―キャハハハ赤くなってカワイイ~黒にゃん♪と彼女に捕獲された僕は先生に助けられるまで文字通り玩具にされた。
トラウマ
…痛い、痛すぎる過去だ、穴があったら所じゃない。出来ることなら、地面にめり込みたいぐらい恥ずかしい過去だ
「…あんたは一体全体、何を目指していたんだ」
10才の餓鬼に、とんでもねぇ知識仕込みやがって。
僕が人の道を外したらどうするんだ、あの非実在少女め。
「───」
何だ、今何か聞こえたような?
「ーめぇ!「──っ殺─て─!」
間違いない、近くから怒声が聞こえてくる。声の質からどうやら僕と同じ位の歳の奴等だろう、すぐ先の路地裏から争う音が聞こえてくる
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