夢【きみのゆめ】

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「・・・・・・・」 真っ先に現実へと戻った聴覚が拾ったのは、アカネと喋っているのであろうキャッキャと騒ぐヤコの声。 次いで、ガサガサと袋を漁りボリボリと忙しなく生ゴミを食らう音。 ――最悪の目覚めだ。 よもや夢にまで見るのが、“深淵で美味なる究極の謎の味”ではなく… 脳髄ごと腐らせてしまう様な、熟れた果実の如き甘美の醜態とは。 .
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