72人が本棚に入れています
本棚に追加
『んとね…舞ちゃんは6月10日生まれかな😃』
『凄い😵
なんでわかんの?😵💦』
『次はあたし当ててみて😁』
『う~ん😓
…仁美ちゃんはね、9月8日だね😃』
『やばい😍
でも…なんか当たり過ぎて隼人くん怖い😱💦』
僕は神川隼人16歳。
昔から、僕には不思議な力があった。
相手の目を見るだけで、その相手の生まれた日にちが時間までわかるのだ。
僕はこの力が何の為にあるのかが知りたくて、何かのきっかけになればと、よく冗談混じりに誰の生年月日でも当てられる事を自分から周りに話していた。
しかし、現実は甘くない。
ほとんどの人が信用してくれず、まず自分の生年月日を当ててみろと言ってくる。
今日も僕は、バイト先の仲良くなった女の子二人にこの事を冗談っぽく話してみるが、全く同じ反応だった。
こういう人達は、僕が生年月日を当てると、怖がったり気持ち悪がられたりする。
でも、僕はこの力の意味がどうしても知りたかったし、誰かに説明して欲しかった。
なぜなら、僕には生年月日の他にもわかる事があったからだ。
それは、その人の死ぬ時。
何年何日何時何分まで、詳しくわかってしまうのだ。
ただ、その人がどうやって死ぬのかまでは僕にもわからない。
この事だけは、まだ誰にも言えずに一人で悩んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!