一年後

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(近くに居るから喧嘩腰になるんだ…) そう思った七海は、酔い始めると子供達と一緒に部屋を移動する事にした。 でも、直哉はそれが気に入らない。 最初は、みんな違う部屋に行ったら寂しいと、呂律の回らない口で呟き始め、そのうち襖を殴ってみたり、暴言を吐いてみたりし始める。 このまま居たら殴られそうだと思う時は、何時であろうと子供を連れて、七海は実家に避難した。 直哉は素面の時は大人しく、優しい。 『俺が酔っ払いになって来たら近くにおらんくていいょ。』 その時はそう言っても、結局無理なのだ。 直哉が酔っ払う度に、アルコール中毒で このまま死んじゃえばいいのに…と七海は思っていた。
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