友達

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翔太の家は会社から1時間くらい掛かる。 翔太は派遣みたいな感じで今の会社に入っている為、直哉達の会社にずっと居る訳では無い。 自分の会社は家から近いので、今は朝早く家を出なければならないのと、疲れて帰る道のりが長いのが辛いと言っていた。 その為か頻繁に家に来るようになった。 翔太は、彼女との約束が無い日は必ずと言っていい程泊まりに来る。 そして、そんな日は決まって直哉から電話が入るのだ。 最初は礼儀正しいと思っていた翔太だったが、次第に本性があらわになって行く。 酷い時は週三回来て呑んで泊まって ここから会社へ行く。 勝手に冷蔵庫を開けるようになり、シャワーも遠慮なんてない… ここの主が誰だか分からなくなる程、自分の家のように振る舞い、下手したら直哉の方が客なのでは無いかと錯覚させる程図々しかった。 それでも呑む相手も出来て楽しい直哉は、何も言わず許していた。
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