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直哉『なんて言うのかなぁ…自分が飲んで何か話したりしてる所を、少し離れた上から見てるって感じがするんだ…。』
七海『幽体離脱見たいな感じ?なった事ないケドさぁ…』
直哉『うん…そんな感じ…。誰かが俺に乗り移っとるやないかな…例えば親父とか…。』
いきなり、とんでも無い言葉を口にする直哉に七海は戸惑ってしまう。
が…直哉は、いつも誰かのせいにして逃げる。
今回の言い訳も、自分の非をまだ認めた訳では無い。
誰かに殴られた事も、義姉の旦那の連れだ!と言い張るし、酒に酔って記憶の無い今回の失敗も、反省はしていたとしても上から見てる気がする…と他の誰かのせいにしようとしているのだ。
(この人は大丈夫だろうか…)
そんな心配する気持ちも過ぎったが、七海は敢えて厳しく言葉を返す事にした。
七海『幽体離脱してたとして、直哉にお父さんが酒飲んでる間だけ乗り移ってたとして、何がしたい訳?』
直哉『酒飲みたいとか…』
七海『馬鹿な事言っとっちゃいかんよ!いくら何でも自分の失敗を人のせいにするのはおかしいって!例え本当に上から目線で見てたとしても、それは、そう自分で思ってるだけじゃないの?自分の非を認めたら?あんたは、失敗する度に人のせいにするけど、これから先もそれを続けて行く訳?』
七海は、そこまで一気にまくし立てた。
怒りもあるが、情けない思いの方が数段多い…
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