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店主がいなくなってからどれくらい経っただろうか… 店は閉店に近づき客も次第に減っていた。 気付くと私たちだけになっていた。 葵「私たちもいこっか」 葵が席を立ったとき奥から店主が虹色に輝く薬と黄金に煌めく飲み物を持ってやってきた。 店主「お嬢さん、幻だよ。」 引く野太い声で店主がいった。 私は恐る恐る虹色に輝く薬を口に運んだ。   咲「うっ…苦っ…」それはどんな薬より苦く想像を絶する味だった。 私はその苦さを取り除くために黄金に煌めく飲み物を飲んだ それはお酒だったそのお酒はものすごく飲みにくく…味はほとんどなかった…薬に例えるならばバリウムを飲んでるようだ。   正直吐きたくなっていた。 しかし体が薬を欲しがっていた。 私は一心不乱に止まらぬ勢いでガツガツ、ゴクゴクと彼氏と幸せになることを願いながら…豪快に泣きながら薬を平らげた…その時だった。   急に目の前が真っ暗になり私は意識を失った。
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