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アブラメリン・ブラック・マジック#8
その頃、小悪魔は空へと飛びたっていた
「くう~いないなあ」
そんなことを呟きつつ、目標を捉えた
「!やった!」
目標に向け急降下を掛け、地面へと降り立った
当然目標も逃げるが、小悪魔は追う
「逃がしません!」
「えいっ!」
「ふふ・・・」
「そんな豆鉄砲この私には・・・」
流石にパチュリーの使い魔、妖精に遅れを取ることはなかったはずだったが・・
小悪魔が発した弾幕は手元から離れた途端失速していた
ピチューン
「にぎゃー!」
「お姉ちゃん、でっかいのによわいなー」
「うわあん、前はあんな弾はじいたのに~!」
拍子のなさに気を許した妖精に小悪魔は懇願する
「お願いです、髪を分けて頂けませんか?」
「髪?」
「ご主人の薬を作るんです、オネガイオネガイ」
え~と・・と困った表情で妖精は立っていた
「お引っ越しですか?」
髪を切り何やら支度をしている妖精に小悪魔は問い掛ける
「うん、北に行こうと思うんだ」
「首都は住みづらいですものね」
「それもあるけど」
「この間、気味の悪いやつにあっちゃってさ」
「“気味の悪い奴”?」
ゴリ バギ ゴキンッ
ベギ・・
「あわわわわわ・・・」
妖精は暗闇の中何かを砕いているような現場に遭遇してしまった事を話した
「またあったらいやだし、引っ越すことにしたんだ」
「あれ?」
「ひょっとして、それ切り裂きジャ・・・」
「グッ!」
言い掛けた時突如として頭痛が走る
「お姉ちゃん?」
心配そうな妖精と別れ、帰路を取る
「パ・・・」
パチュリー様になにかあったんだ・・・
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