アブラメリン・ブラック・マジック

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アブラメリン・ブラック・マジック#9 時は少し遡る パチュリーは窓の外を見つめつつ呟く 「どこまで行ったのかしらあの子・・・」 「ばかね」 「薬なんて気休めなのに」 呟きつつ差し出した右手に力を込める 魔力が集められ結合していくがしばらくして消えてしまった 「くそっ!」 「くそ!くそっ」 「畜生!」 「このままでは私は近い内に」 「死ぬッ!」 叫びつつ乱暴にテーブルを退かし本を手に持った 「諦めるも達観するも御免だわ!!」 「おのれ!死ぬものか!」 「こんな汚らわしい土に埋められてなるものか!!」 「ゲホッ」 「ゲホゲホッゲホ」 「ヒュウウゥウ・・・」  「ゴホッ・・・」 「ゴホゴホ・・・」 「私に必要なのは」 「薬じゃない」 すっかり座り込んだパチュリーの前の壁が突如として割られ人物が一言と共に現れた 「火薬よ」
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