高校生万歳

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「一つ、お聞きして良いでしょうか?」  円くんが突然人差し指をたてて、俺に突きつけて、聞いてきた。 「……何?」  ちょっと動揺しつつもまあなんとか返答する。 「モテるためにはどうすればよいのでしょう?」 「ぶっ!」 「ええっ? どっどうしましたか?」 「げっほごっほおえ。……なっなんで俺に?」  いや、ホントなんで俺? しかもすげー真顔。無表情。  なんなのかな? 円くんは?  俺にどんな妄想を抱いてんの? 「いえ、あなた……芹さん? はほら、始業式から一週間足らずで彼女を作り出した方ではないですか。何か凄い技術のような物でもあるのかと思いまして」  ……。なんだ。なんなんだ。なんだってんだああああ!  やめろ! そんな、そんな純真無垢な目で俺を見つめるな!  こんな汚い俺を見るなああああ! 「ごっ誤解だよ! 誤解!」 「何が誤解なのじゃ?」  声がしたんですね。ええ、はい。それはもう、綺麗なソプラノでした。 「こっ琴音さん!」 「何が、誤解なのじゃ?」  あれ? もしかして琴音さんご立腹?  円くん。円くん! 円くぅぅぅぅん! 助けて! 怖い怖い怖い怖い!  俺は円くんにもう必死に助けを呼んだ。目で。
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