高校生万歳

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「それはつまり……僕と友達になりたい、ということでしょうか?」 「あっはっはっはっはー」  やべー、止められなかった! どうしよう絶対変な奴だと思われたよ! どうしよう! 「……」  沈黙が痛い! 最早攻撃だよ! もうやめて! 私のライフポイントはとっくにゼロよ! 「……それはつまり……僕と友達になりたいということでしょうか?」  なかったことにしてくれたー! 優しいやべー優しい超優しい!  優しい男。略して優男だね! うん。 「そうそう、そういうことだよ」 「……じゃあよろしくお願いします」  そう言って円くんは手を差し出してきた。  俺はもうなんか、ああ、これが友情。漢達がぶつかり合った後に生まれる強固な絆。素晴らしい! とか思いながら(全然ぶつかり合ってないけど)手を握った。 「よろしくね!」  こうして高校初の友達ができた。
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