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「よーし。お主等二人にもう1つ。タネユリ殿から。『二人の隠れフェチを訊いてみたいです。』……………何ぞあるのか?」
「秘密だから隠れフェチなんじゃねぇっスか?宗ちゃん。薬嗣フェチは隠してないからね?」
「……(言おうと思ったのに)………では……。本の匂いが好きです。落ち着きませんか?」
「わかるわかる。今ってさ、本を読むのも携帯とかパソコンとかだもんなー。俺、結構苦手でさ。此処の学園の図書館なんか最高に居心地良いんだよねー。有り難う!みかんちゃーん!」
「何を叫んでおるのやら。で、小僧は?」
「狸の毛皮。」
「「「え?」」」
「日向ぼっこした後の狸の毛皮、最高だよなー。モコモコでふわふわで、太陽の匂いがしてさー。日向ぼっこしてる時の狸って、大抵寝てるから、こっそり顔を埋めて堪能してる。(思い出したのか、うっとりした顔になってます。)」
「………こっそりって。……天狗様、知ってました?(小声)」
「いや。邪気や殺気が無かったからかの?まったく知らんぞ。………坊。何でワシに殺気を飛ばす。文句なら小僧に言え。(小声)」
「別に?(絶対零度の小声)」
「最近、みかんでも試させてもらったんだけど、毛の量は申し分無い。でも、手触りと柔らかさがなー。狸以上の毛皮は難しいよ。抱きついた時のモフッとした丁度良い反発力。顔が埋まるかどうかの長さ。腕にすっぽり収まる大きさ。そう言えば、理事長の経営する大型スーパーで、狸の抱き枕売ってたけど、本物には心地よい体温が付いてるから、抱き枕にするなら本物が一番だよな。それに………。」
「語り始めちゃったよ。この教授。」
※因みにこの教授の意見を聴いていた理事長は、早速新たな狸の抱き枕を開発。青い猫型ロボットやリボンの付いた猫のキャラクターグッズ以上の売り上げを叩きだし、会社の売り上げは前年度の10倍になったとか。
当然、狸の懐も潤いました。
後、キャラクター開発部門特別顧問として、薬嗣の懐も知らない内に潤ってました。
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