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「参りましたね。一体どうすればよいでしょうか?」
男はなんとか女の死体を説得しようと試みるが、女の死体は頑なに場所を譲ることを拒んだ。
どうしていいかわからずに途方にくれた男に女の死体は少し緊張したように「あの……」と口を開いた。
「一体何故そこまでして死にたいのですか? きっとそれなりの理由はあるのでしょうが、先に自殺した私から言わせてもらうと自殺なんかいいものではありませんよ」
「愚痴を聞いてくださるというならお話ししましょう」
男は今の自分が置かれた状況を話した。
仕事を解雇され両親の死後遺された返すアテの無い莫大な借金を背負わされた事、自暴自棄になりしょうもない罪を繰り返し警官に追われる立場になってしまったが、逮捕される事にも特別な感情を抱かなくなってしまった事を話した。
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