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オギャーォギャー
[おい…!赤子だ…!!]
ホンギャーオギャー――
[赤子が居るぞ!!!]
[こ…この子は………!!]
銀次は昔、この祠の近くの道端に捨てられていた。
村人に発見された時、
紅く染まった布に裸でくるまれていた。
《銀次》とだけ書かれた紙と一緒に………。
銀次は村に連れて行かれ、先ずは村の女が銀次の身体の汚れを落とすため風呂に入れた。
[キャー―――!!!村長!!村長!!!]
銀次を風呂に入れようとした女が叫びながら村長を呼ぶ。
なんだなんだ?と村長はすぐに駆け付けた。
女は銀次を村長に見せた。
銀次の足の付け根…
其処には、鬼族の証である紋章が刻み込まれていた。
[――鬼の子か…]
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