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夜中の急な電話で 起こされて僕は 少し不機嫌な顔で ケイタイを手に取る ふと中を覗けば 懐かしい名前で
電話にでた僕に 待ちくたびれた声で 「よう久し振りだな」なんて ありきたりのセリフ そういえばこの声聞くのも ずいぶん久し振りだな
毎日一緒に遊んだし くだらないこともしたよな 気が付けば いつからか お互いに距離できて 会う時間も減ったよな
「今度そっちに帰るから」なんて 急に言ったりするから 僕は 慌てながら カレンダーを 手にとって考える
「いつなんだよ」なんて 予定をチェックして そこに 丸印を付ける 切り際に 「そういえば」なんて呟いて 「やっぱ なんでもないや」て言った
久し振りに会うのにさ この家で飲むのか 少しありきたりだけど それもアイツらしいなと 散らかった部屋を 片付けながら思う
買い物はその日するから おつまみはまだいいよな 使った事のないコップ キレイに洗ってさ この部屋ももう キレイになっている
いざその日になったら なんか緊張してさ 気が付けば 1人で 先にビール開けて 少し酔ってから会ってる
「今は工場で働いてて」なんて 笑いながら話すから 僕は 急に寂しくなる きっとこれが 大人になるってことかな
そういえば僕はなんて考えても 何も浮かんでこないから すぐに 昔話なんか 話し出して 時間が気になって 時計に そっと目をやった
帰り道よく行ったカラオケも 今では別の人と 行くことが増えて 歌う曲だって変わった 夜中2人で歩いてさ 語り合った夢は今も 僕の心の中でうずいてて まだ諦めてないよ
ふと時計を見たら もう終りの時間で 君は立ち上がって 笑い 「またな」なんて 僕に手を振った
「ずっと友達でいよう」なんて 恥ずかしくて言えないから 僕は 「またな」なんて 手を振って その気持ちを伝える
離れててもわかってたよ 二人の思い出は色褪せない だから 「じゃあな」なんて よくあるよな 別れの言葉呟いて また 手を振った
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