心友 ともみ

13/16
前へ
/75ページ
次へ
「凜太郎からだ!…っくぅ~!我慢我慢っ!」 「まだ仲直りしてなかったんだ?」 「あんな言い方されたんだよ? ったく!あのくらいで普通、怒鳴るかっつ~の! 心のキャパ狭すぎなんだよ、あいつ!」 「ぷっ。ともみ、あんたのキャパもどうかと思うけどさ…。 まぁ強情だからね~、ともみは。 もしかしたら、謝りの電話かもよ?」 「一回目で、出ちゃうと次から『あ~こいつは、何でも直ぐ許すからい~やっ。』って思われるでしょ~よ!」 ともみは、一応これでも「恋のカケヒキ」とやらをしてるつもりなのだろうけど、おかしくて仕方ない。 だって、いつも空回りして振り回されてるのは、ともみの方。 よく、理想の女性像の話しをする。 ブラック珈琲片手に煙草吸いながら、喫茶店で1人お茶をする。 いわゆるキャリアウーマンってやつ? 自分にないものに憧れるっていうけどまさにこのことだ。 すると、かなり鳴り続けた携帯は切れた。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加