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「…お邪魔しまぁす」
そこは異空間だった。
真っ黒にスプレーで施された部屋はなんとも不気味で訳のわからない旗が掲げられていた。
ボードには、かつて暴走族で名を馳せていたであろう頃の、ふざけた写真ばかりが飾られている。
冷蔵庫やテレビ、クーラー等、生活に必要なものは、全て揃っていた。
「おぅ。早かったな。
あれ?友達も一緒?上がって上がって」
部屋ばかりに気を取られて、肝心な凜太郎の顔を確認するのを忘れてた。
「初めまして~」
ワントーン声を上げて挨拶するリオ。
てか、薄暗くて顔なんか見えね…
これじゃ多少カッコ悪くても雰囲気でかっこよく見える『かも』。
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