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次の日の朝は始発を逃して一本遅い電車に乗った。
健康すぎる。
夜眠れなくても、その分朝に眠気がくる。
気持ち悪いことを考え続けていられるほど病んではいないって確認する。
眠たくなるし、食欲もある。
体を動かせる。
土曜で学校に行く必要なくても電車に乗る。
3にフォロー入れないと。夏休みが終わる前に。
…。
K達が乗る駅で。
「あれ、先輩じゃん。また勉強?」
私服のKと。
「今日はさすがに学校も休み。図書館に行こうと思ってね。」
「やっぱり勉強じゃん。」
呆れながらKはヒロの隣に座る。
そして、静かに、ヒロと目を合わせないようにKの隣に3は座った。
「お前はまたデートだ?」
「うん。あ、コイツとじゃないっすよ?コイツは偶然駅で会ったの。」
Kは遠慮無く3を指差す。
「へぇ。じゃぁ、あのカノジョとまだ続いてんのね。おめでとう。」
「うん?」
「…はい?」
「ね。」
Kは笑顔で誤魔化す。
安心する。
一人に決めれないいい加減なK。
「先輩は塾とか行かないの?不思議だったんだけど。」
「あー。俺にはもう、人に教わるものは無い。」
「うわ…。」
Kは偉そうなヒロに呆れながらウケる。
「じゃー彼女は?先輩、モテるのに作らないでしょ。」
「要らないねぇ。」
「ウソ~?そんなんだからゲイとか噂立つんだよ。」
「なんだそれ。初耳。俺ってそうなのか?」
ヒロはウケるフリをして内心、慌てて言葉遣いに気を付ける。
…死ねばいいのに。
「一年の女子の中でね。カッコいいのに彼女いないって。」
「女の子ってそういうの好きだな。ボーイズラブ?」
「キモいっつーの。」
Kは力強く吐き捨てる。
「あはは!」
笑うしかない。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね…。
早く死んじゃえばいいのに。
消えて無くなりたい…。
「俺、一昨日振られたばっかりなんだけど。更に追い討ちをかける噂だな。それ。」
「はぁ!?マジで?ご愁傷様です。まぁ次だよ次!紹介する?カノジョの友達とか。」
「いや。要らねぇ。」
「何で。女で受けた傷は女でしか癒せないよ?」
「…顔がいやらしいぞ?」
「ははっ。だってこれからデートだし。女の子って柔らかくていいですもん。」
「ハイハイ。」
やっぱりそういうもんだよね。
…。
3の手も柔らかいけど?
って言ったらさすがに怒らせるか…。
女の子ね…。
興味持てるなら持ちたい…。
それより、いやらしく笑っているKが気持ち悪い。
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