太陽が真上に達する時

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由美は何が起きたのか分からず、立ち尽くしていたが我に返って、幸人に現場の状況を説明した。 「今、みんなが座っているベンチ横のゴミ箱が爆発したの!」 『みんなは大丈夫ですか?!』 「大丈夫、たいした爆発じゃないから怪我した人はいないわ。 いったい、何が起きてるの…?」 『リヴァイアサンと名乗る人物が湊アクアランドを爆破するって…犯行の予告があったんです。 だから、不審物を探していて…』 「そっか…じゃあ、わたしたちの方でも不審物を探してみる。 何か見つかったら知らせるから」 『はい、気をつけてくださいね』 「分かってる。ありがと」 由美は電話を切り、みんなの方へ行き、怪我人の確認をした。 しかし、怪我人はいなかった。 ――――――――――――――― 内海は時計を確認して空を見た。 大きな気球が空を飛んでいる。 「いよいよ…始まる」 その気球には太陽のマークが… ――――――――――――――― 水族館エリアを見回ってみたけど不審な物は何もなかった。 とりあえず、広場へ行くことに… 「爆弾なかったね」 「…今のところ、爆弾が爆発した場所はスパエリアとショッピングエリアの二ヶ所だけだけど… 次はどこが爆発するか分かれば、まだ調べようがあるのに… いったい、どこにあるのかな?」 何気なく空を見上げると…大きな気球が飛んでいるのが見える。 「気球だ…」 「わぁ…!ふわふわ浮いてる!」 「珍しいね。気球なんて…」 よく見るとマークのようなものが描かれているのが見える。 「あれは…」 ボクは気球に違和感を感じた。 ――――――――――――――― その気球に気づいたのは幸人たちだけじゃなく御門も気づいた。 「あの気球は…」 その気球に描かれているのは太陽…それが何を意味するのか御門が理解したのはすぐだった。 「まずい…!あの気球は――」 御門は無線を取り出した。 ――――――――――――――― テロリストのアジト…そこには、浜田しかいないが機能している。 「さぁ…宴の始まりだ!」 浜田は赤いスイッチを押した。 ――――――――――――――― よく見るとマークは太陽のようで瞬間に脳裏に犯行予告が蘇る。 『太陽が真上に達する時』 「まさか…!」 気づいた瞬間…噴水が爆発した。
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