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今、手がかりになるのは犯行予告だけ…次に犯人が取る行動は…
「水上のシンボルを爆破した後は宴を始める…宴ってなんだ?」
「宴は宴…晩餐会だよ」
「――晩餐会?!」
振り向くと…そこにはペンギンのキャラクターみなとくんがいて、みなとくんは頭を取った。
「湊清志郎の最後…かな」
「あなたは…?」
「僕は内海貴志」
「内海って…」
「リヴァイアサンからの命令で、湊アクアランドを爆破した。
その混乱に乗じて管制塔を占拠…同時に湊清志郎を人質に取る。
それが彼らの復讐なんだってさ」
まるで他人事のように話す彼は、管制塔の方を見て笑った。
「どうやら占拠したみたいだね」
管制塔を見ると…ライトのような光が点滅しているのが見える。
それは規則的じゃない輝き。
「あれは…」
「悪いけど見張らせてもらうよ」
「どうして、こんなこと…」
「……みんなは湊コンツェルンに対する恨みや憎しみなんかで復讐しようとしてるみたいだけど…
僕はそんなのどーでもいいんだ」
「何だそりゃ…どーでもいいってことはねぇだろ!周りを見ろ!
お前らのやった結果がコレだ!」
周りには傷ついた人たちがいる。
「……そんなの知らないよ。
僕は彼らの理念なんか知らないし知りたいとも思わないから…
僕はただ…自分自身の目的を達成するために彼らと一緒にいる。
ただ…それだけのことなんだよ」
「てめぇには人の痛みってもんが分かんねぇのかよ!あぁ!?」
「熱いね、刑事さん?」
「ふざけんじゃ――」
「伊達さん…!?」
伊達さんが倒れて内海さんを見てみると拳銃を握っている。
銃声がまったく聴こえなかった。
「伊達さん!」
「大…丈夫だ…ッ」
「邪魔しないで。余計な犠牲は、出したくないから穏便に…ね?」
「…はっ…よく…言うぜ…!
いきなり…撃ちやがったくせに…反応が…遅れちまっただろ…
俺じゃなかったら死んでたな…」
「伊達さん…」
銃弾は脇腹をかすったらしく血が滲んできて苦しそうにしてる。
「なんとか…しねぇとな」
「あんまり喋らないで」
誠也くんはハンカチを取り出して伊達さんの脇腹に当てて、懐から輪ゴムを出して固定した。
「これで少しはマシだよ」
「確かに…ありがとな」
「…別に…」
誠也くんは照れて下を向いた。
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