◆ワンだふるっ

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朝、目覚めて顔を洗う そこまでは何時もどおり、普通の朝だったんだよ 顔を上げれば鏡に映る自分の顔 その上の頭に違和感 「………………は?…」 水滴を拭い眼鏡をかけて再度確認 頭上に、何か…何かっていうか… 耳…? ピクリと動く、まさに犬と同じ…黒髪に溶け込む黒い 「耳いぃぃぃぃぃっ!?」 なんじゃこりゃ―!!と触って見ても本物でしかなくて… 何これ何でこうなったのとか頭は目茶苦茶だ 「ルルに見せたら死ぬ…」 絶対纏わりついてウザイ!! そこまで考えていればカタン、と物音がした 寝ぼけ眼のケンが目を擦りながらこちらへ近寄る 可愛い…とテンパる頭は一瞬にして落ち着いた 「こーにぃ……?」 見上げれば違和感 ぼんやりしながらジッと頭上を見つめられる 些か照れるも段々覚醒する頭は理解もしていったようで 「み、耳っ!?」 と目を丸くしながら慌てて声を荒げる 素直な反応だね、ケン 取り敢えずケンに顔を洗わせてソファへ座り状況を整理する 簡単に言えば起きたらこうなってて原因不明
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