◆ワンだふるっ

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ケンは興味津津な顔をしながら耳をジッと見上げてる 時折ピクリと動く動作に反応するのが逆に可愛い… 「触っても良い…?」 「どーぞ」 許可を出せばパッと目を輝かせて立ち上がりクイと優しく掴む くすぐったいような感覚、でも嫌じゃない 「暖かい…本物なんだよね、これ」 「そうみたい、なんだろ―…っていうかさぁ…」 溜め息混じりに呟けばケンを見る 大体俺に生える事事態おかしいよね、耳はケンに生えるべきでしょっ!! 世の中まちがってる、うん 「……このまま、洸兄が犬になったらどうしよう…」 不安がりながら呟いた一言、自分で言っておきながら瞳が潤んでた 遥か、遠い記憶の姿…だけど今は この子を抱き締められず、手も繋げないなんて…冗談じゃない 安心させるように膝に乗せて、強く抱き締めた 次いでこめかみにキスして優しく微笑む 「だいじょーぶ、ならないよ。」 「…うん」 首に回される腕が、強くしがみついてくる 俺、犬と言うより狼だな…だって今すごくケンを食べたい そんな考えに苦笑して、カプリと首筋に甘噛みした
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