◆すきときめきときす

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見上げれば白銀さんが、綺麗に微笑んでた 「無理する必要も無いんです、洸が待つって言うなら待たせれば良いんですよ」 ね、と首を傾げて言う姿は…何だか昶にも言い聞かせてるようで… 俺はコクンと頷いてみせた ―放課後― 洸兄が暇だって言うから、門で待ち合わせて帰る事になった 「ケーンっ」 低く通る声に振り返れば、洸兄が手を振って走って来る それに応えるように手を振って近付く 「お疲れさん、今から俺ん家来る?折角だからお菓子作るよ」 「えっ、行く!!」 洸兄のお菓子は店のより美味しい だからたまに作ってくれるのが嬉しくてワクワクする 取り敢えず足りない物を調達するためにスーパーに向かう事になった するとポツリ、と鼻に冷たいものが当たった 「冷たっ」 「え、あ―…雨かな?」 鼻に付いた滴を拭ってくれながら洸兄が呟いた その瞬間ポツポツと少しずつ勢いが増していく 「やば…ケン走るよっ」 「え、わっ…!?」 手を握られて、走り出すのに驚きながら、着いて行こうと足を動かす 洸兄の家まだ先だし、俺ん家逆だし… 洸兄も考えてるのかキョロキョロしてる ふと、建物が見えた
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