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看板に書かれた英語
良く見ればそこは所謂ラブホと言う愛の宿泊施設で…
立ち止まって勢いを増した雨の中その白い建物を見る
バタンとドアを閉める音が響く
結局このままじゃ風邪を引くと、一泊する事にした
「うわぁ…最悪、びしょびしょ―…」
ドタドタと中に入りながら洸兄が愚痴る
俺はまだドアを背にして突っ立っていた
どうしよう…何も無いの分かってるのに…
身体が勝手に震えて、緊張してるのが分かる
「ケン、タオル……あれ、ケン?」
俯いてて洸兄の顔が見れない、と言うか俺どんな顔してんのかも分かんなくて見せらんない…
タオル持って来てくれたのに…
「ケン、どうし…」
「っ……!!」
頬に、微かに触れた指にビクリと肩が跳ねる
強張る身体が憎たらしい…
洸兄が驚いてる
今俺の顔泣きそうだ
「ぁ…ごめっ……洸兄は、何もしないって、分かってるのに…っ」
洸兄は悪くないのに…
切ない顔が、胸を痛くする
「ケン…」
そっと腕が伸びてきて、そっと抱き締められる
濡れてるのに、じわりと暖かい…
ギュって優しいけど、強い抱擁にちょっとだけ強張りが解けた
「ごめんね、大丈夫だよ…大丈夫」
耳元でゆっくり囁かれて、ポロリと涙が零れた
返事のように背中に腕を回して、強く抱き締め返した
それから額にキスしてくれて、笑い合って、別々にシャワーを浴びてから一緒のベッドに入った
ご飯は明日で良いや、洸兄の作ったやつが良いし
そんな会話をしながら、いつの間にか寝てたみたいで、気付いたら深夜だった
隣りには眼鏡を外して眠る洸兄…
やっぱ暖かい、安心するこの熱が好きだった
洸兄に近付いて、寝顔を見つめる
「ごめんね、洸兄…俺もっと頑張るからね…」
静かに囁いて、頬にちょんとキスをしてから、大好きな温もりに抱き着いて眠りについた
大丈夫だよと言った貴方の笑みが、凄く格好良くてときめいたのは内緒の話し
(すきにときめいてきすしました)
―翌朝―
(あれっ!?何でケン抱き着いてんのっ?可愛い…つか理性がっ…抱き締めて良いのかな…)
+END+
スランプだYO☆←何
なんだこの甘じょっぱい話しは!!
白昶も同じなんだぜっ!!そっちも書くべきか…うぅぬ…
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