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好きだと言えたなら
滅多に言わない言葉を、伝えようと思っても
中々口から出なくて、言いたいのにと心は叫ぶ
「ケン―?」
「あっ、洸兄…」
大人びた、一言で格好良いと思う顔が覗いていて、名を呼ばれた
ボーッとしてたみたいでハッとすれば苦笑する洸兄が見えて
やっぱり好きなんだと思う
未だ覗く洸兄の首に腕を回しギュッとしがみつく
驚いたのか、息を呑む気配がした
だってもう…言えない理由は、無い
「洸兄」
「ん?」
優しく抱き締めてくれる、愛しい人へ
―好きだよ―
なんて、精一杯の告白
(ほら、笑顔が咲いた)
+END+
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