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実際昶は頑張っていたのを知っているし、多少は妬いたが協力した
「よしっ、やるぞ!!」
そこまで考えればグッと拳を作り気合いを入れ直す
「ケーン―、朝ご飯は?」
中に入れないのを律義に守り入口で呼び掛ける
「ちょっ、ちょっと待ってて!!えっと…俺が作るから!!」
「…えっ?」
賢吾の言葉に洸は固まる、作るから…?ケンが?
まさか、と冷や汗が伝う
明らかに焦りながら律義に中に入らずその場に立ち尽くす
「危ないからっ、つか指切ったり火傷したらどうすんのっ!!」
「だ…大丈夫だよっ、とにかく作るから待ってて!!」
過保護過ぎる発言に些かムッとしながらそこまでドジでは無いと抗議する
そこまで念を押されては何も言えずにハラハラしながら待つ事にした
なんだかんだで太陽は高く昇り昼になった
「よしっ」
息を吐きながら出来上がった料理を見つめる
何とも見た目だけはまともだ
あんかけ丼のようなそれにスプーンを差しては入口に向かう
「!!ケンっ」
ずっと居たのか愛し子が現れればバッと壁から離れて向き直る
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