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手に持った袋の中をじっと見つめ、
「……もう腹がピークや!!!!これは大分にやろう思ったけど…!!」
袋の中には… たこ焼きが入っている。
「俺の名物はめちゃ旨いんやで!!?だから世間をよく知らない大分に持って来てやったたこ焼きを…たこ焼きを……」
声を詰まらせて 涙目になりながら少年は袋を空に向けて上げのばす。
「これは俺が食ったらあかんのやぁぁぁ!!!!我慢するんや俺!!!!いくら腹が空いたからてこれは食ったらあかんでぇぇ!!!!!?」
大声で自分に言い聞かせるかのように首を左右に振る。
「………こうなったら急いで大分を見つけるで…!?
って………さっきから 大分探してるけど 俺…大分の顔一度も見たことあらへんのや…Σ」
少年は一瞬ガーンとなって動かなくなったが もう一度空を見上げて叫んだ。
「大分ぁぁぁぁぁ!!!!!何処におるんやぁぁぁぁ!!!!!俺はここやでぇぇぇ!!!!!!!」
大空に向かって叫んだ。
「あΣ 大分も俺の事知らんのやったわ!!!!!
…もう…………アカーーーン!!!!!!!!」
山に山に声が跳ね返り 少年の声は響く。
そして もう勘で足を進めた。
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