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「ストラーダッ!」
《Explosion!》
ランサーのかけ声に次ぎ、彼の持つ槍が何かを弾き出した。
――薬莢…?
乾いた金属音を残し、地面に落ちたそれは薬莢のようだが…。
なぜ、槍から薬莢なんかが出てくるんだ?
「ガンランス…?…いや、違うわね。私のバーサーカーと同じで、宝具に内包した魔弾で一時的に魔力を増幅させてるのかしら?」
「バーサーカーと……同じ?」
「そうだよ。…バーサーカー!」
「マッハキャリバァァッ!!」
《All right buddy》
バーサーカーも、イリヤに応えてか腕に装備したホイールナックルから魔弾をロードし…。
「うおぉぉぉぉッ!!」
爆発的な加速で、一気にランサーへと向かっていく――!
おそらく、バーサーカーは防御など毛ほども考えていないのだろう。
ただ、眼前の敵を打ち倒すのみ…とばかりに、ランサーへと肉薄し…。
「ハァァァァァァァァァァッ!!」
鉄塊をも砕く破砕の一撃を放った…!
――ガギィィィィィンッ!!
甲高く響く鉄の音と、バーサーカーの一撃を受け止めたランサーだったが……既にランサーは、大きな失態を犯している。
「く……っ…!」
「ウゥゥゥ…!」
それは、バーサーカーに初撃を許してしまったこと。
そしてなにより、バーサーカーの一撃を受け流せずに受け止めてしまった事だ。
狂戦士が狂戦士と呼ばれる由縁。
それは、理性を持たずに本能だけで戦うからに他ならない。
理性のない者が、一撃一撃に手心を加えるかと言えば、それは……。
「ゥォォォ………!」
少しずつ、防御するランサーごと自身の右腕を押し込んでいくバーサーカー。
そう。
バーサーカーは全てに全力なのだ。
だからこそ、体格で劣るランサーは彼女の一撃を流せず、ただ押し込まれる形で耐えるしかなくなっていた。
結果として残るのは…。
「ォォォォォォッ―――!!」
「くぅっ…!」
「ランサーッ!?」
バーサーカーの腕の一振りで数十メートルは軽々と弾き飛ばされるランサーだった…。
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