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良太は話を続けようとしたが、気づけばもうオレの家の前まで来ていた。しょうがなく話を一度中断し、家の中へ入ってから話を再開することにした。
「おじゃましまーす。優作の家初めてだ!!」
「いいからほら、上にオレの部屋あるから行くぞ。」
オレはずっと一つの言葉が気になっていたので、早く話の続きを聞きたかった。
『ゲーム』
良太から話を聞くまで忘れていたが、一週間前に母さんが見つけた謎の校則とは何か関係があるんだろうか。あの嫌な感じが戻ってきた。
部屋に入ると、良太はあちこち物色し始めたので、思い切って自分から聞いてみることにした。
「なあ、良太。さっき良太が言ってたゲームって、もしかして禁止ゲームってやつ??」
「え…??なんで優作が知ってんの!?」
オレは一週間前の出来事を簡単に話した。
「そっか、たまたま校則見つけたんだ…。その通りだよ。禁止ゲームだ。」
嫌な感じがさらに強まったような気がした。同時に、良太の表情もまた真剣になった。
「で、実はオレ一回だけ禁止ゲームしたんだ。これ見てみ。」
良太は右足の靴下を脱いだ。
「な、なんだよこれ…。」
オレは驚愕した。靴下を脱いだ良太の右足を見てみると、なんと五本の指全ての爪がなかったのだ。
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