謎の校則

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「禁止ゲームの代償みたいなもんだ。やったのは半年前になるんだけど、なかなか生えてこなくてな…。」   「なんなんだよこれ!?禁止ゲームってなんなんだよ!!」   良太はゆっくりと靴下を履き直した。   「実のところ、やったオレ自身よく覚えてないんだ…。」   「覚えてない??」   「ああ、全くね。」   部屋は心臓の音が聞こえてくるんじゃないかと思えるほど、静かになっていた。   「順を追って説明すると、ある日、先輩の家に遊びに行ったんだ。」   「うんうん。」   「で、途中までは普通に遊んでいたんだけど、突然先輩が禁止ゲームやろうって言いだして…」   『ガチャ』   全く気配がなく、突如としてドアノブを回す音がした。オレと良太はとっさにドアの方を向いた。   「いらっしゃーい。」   「あ、おじゃましてまーす。」   「なんだよ…母さんか…。」   空気を読めない性格は、このような状況においても健在だった。   「なんだよじゃないわよ。せっかくオレンジジュース持ってきてあげたのに!!」   「わかったから早く出てって。」   話の良いところで止められたオレは少し腹が立ち、母さんをすぐに部屋から追い出した。   「ごめん、続きは!?」   「…そっから先は何にも覚えてないんだ。」   「マジかい!?なんだそれ…。」   「気がついたら家の近くの公園のベンチにいて、右足の指には激痛が走っててさ。翌日先輩に何があったのか聞いても知らないの一点張り。」   「意味わかんないな…。もしかして良太の夢とか??」   「バカ言え夢なんかじゃないよ!!証拠に爪がなかったし、今と同じように先輩の家でオレンジジュース飲んでたことも鮮明に記憶してるし!!」   「そうなのか…って、早坂明子はどう関係するんだ??」
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