175人が本棚に入れています
本棚に追加
早坂明子
禁止ゲームの話を聞いてから何事もなく、一ケ月が過ぎようとしていた。もちろん良太との仲は変わらずに良い。
いつも通りの昼休み、自称インテリ系のオレは、みんなが外でサッカーをしている様子を窓越しに眺めていた。すると、一人の女の子が近づいてきた。
「田中君、新しい中学校にはもう慣れた??」
早坂明子だ…。オレは良太の忠告を素直に受けとめ、悪い気もしたが早坂明子には近づかないようにしていた。当然、話すのはこれが初めて。返事をするのも忘れ、なぜ突然近づいてきたのか考えていた。
「あ、私は早坂明子って言うの。…いきなり話し掛けられて嫌だった??」
「いやー、全然そんなことないよ!!」
オレは何をしてくるのか疑う気持ちが強かったが、早坂明子の独特の魅力に対してまだ気になっている自分もいた。
少し下らない話をしていると、早坂明子はさらに驚くべきことを言ってきた。
「あのさー…もし良かったらでいいんだけど、放課後家に遊びに来ない??」
最初のコメントを投稿しよう!