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CODE:01 -謎の異能-
大神「桜小路さん…いい加減、監視を辞めてもらえませんか?」
学校の帰り道、大神は呆れたように訴える。
桜「駄目だ!お前という奴はいつ悪人を燃え散らすかわからん!」
大神「大丈夫ですよ。最近は物騒な事件は起きていませんから」
桜「む、それもそうだ。しかし、それは良い事なのだ。これを機に『CODE:BREAKER』など辞めてまともな人生を生きてみてはどうだ?」
大神は更に呆れたように溜め息をつく。
大神「全く…あなたという人は…言ったでしょう。僕には『普通の』なんて存在しないんですよ」
桜「存在しない事は無い!要はそれを望むか望まないかだ!」
大神「では僕は望みません」
桜「即答するか…どうやら一度根性を叩き直す必要が…ん?どうした?」
大神がふと歩みを止める。桜は前方に目をやると、10メートルほど先に誰か立っている。暗くて街灯だけではよく確認は出来ないが、男性のようだ。
桜「こんな所で何をしているんだろう?」
男「No.6…大神零。エデンの狗…」
大神の態度が急に冷たくなる。
大神「貴様は誰だ?」
男「おいおい、まさか忘れたのか?」
大神「聞いている。何者だ?」
男「ふぅ…全く…久々に会った友達にそんな態度とるのか?まぁいいや。俺だよ」
そう言って男は街灯の当たる所まで出て来た。
大神「お、お前は…」
桜「どうした大神?知り合いなのか?」
大神「さ、真田…紅介…なぜ、お前が!?」
大神の様子が明らかにいつもと違っていた。
桜「お、大神!?」
真田「まるで幽霊でも見たような顔だな」
大神「こいつは2年前に…2年前にエデンに処刑されたはずだ」
桜「な…しかし、実際ここにいるではないか?真田殿とやら、何故おぬしはエデンに…」
真田「あんたが桜小路桜か…いきなりで悪いが、一緒に来てもらう」
大神「それは断る。真田、お前は危険だ。貴様は俺が燃え散らす」
大神は左手の手袋を外し、異能を発動させた。青い炎が左手に宿る。
桜「お、大神!?」
真田「ほう…。お前が俺に勝てるとでも?俺の異能も知らないお前が」
大神「出会った以上見逃すわけにはいかない!お前はエデンのS級危険人物だ!」
大神は真田へと駆け寄る。
桜「大神っ!やめろ!」
大神「何っ!?」
大神の左手が空を切る。驚くべき事に真田は50メートル程飛び上がっていた。真田がふわりと着地する。
真田「お前じゃ俺は殺れないよ」
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