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しかし家は何故かスーパーがかなり遠くにある。まぁ研究所だからってのもあるんだろうけどさ。
「疲れたな……」
流石にへばりたくもなるわけさね。ということで、俺は偶々目の前にあった公園に入ってベンチに座り、一息つく。
「ふぅ……あ、食べるか」
俺は横に置いている買い物袋を漁ってお菓子を出す。
“マジでうめぇ棒”、これは俺の大好物。色んな味があるんだけどさ、マジでうめぇんだわ。
とりあえず俺は数種類買った中の一本。“ちょっ!これ味無くね?味”を出す。
つい最近発売してまだ食べたことが無かったこれ。どうなんだろうか……。
「ハム……んー……俺は本当に何か食べてるのかな?」
何だこれ?マジで味無いんですけど!いや書いてあったけどさ、わかりきってた事だけどさ。素材の味すら無いのはもう凄いしか言いようがないね。
サクサクしかしないもん。本当に不安になってくるわ。
「―Master、前方ノ茂ミ二熱源ヲ発見シマシタ。悪魔デス―」
「ふ~ん」
いや俺にとってはそれどころじゃねぇし。
この“マジでうめぇ棒―ちょっ!これ味無くね?味―”の提案者とそれを許可した会社に全力でツッコミたい気分……って。
「悪魔?」
「―yes,Master.―」
マジですか。
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