アヤカ

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気がつけばもう空は茜色に染まっていて、もうすぐ日が暮れることを知らせようとしていた。 「やばっ!ちょっと今日洗濯物当番誰だっけ?アキ兄帰る前にやらないとめっちゃ怒られるよ~」 「僕じゃないよ!」 『……』 慌てて駆け出すウミの後ろを追い掛けながらも言えば、ハタっとウミとソラが考え込むように無言になる。 『ユースケでしょっ!!』 さすがわ双子というべきか、打ち合わせもなく見事に被せてくる。 「何だよ。覚えてるなら『誰?』とか言わないでよ……」 あわよくば洗濯当番を逃れようと考えていた僕は、頬を膨らませて二人に批難がましい目をやれば、間髪入れずにウミから小突かれる。 「痛てっ…!ウミきらぁーい!」 「うるさいっ!」 河原から道路に出て、橋を渡った先の坂道を登った所に、僕らが住む築30年はする古いアパートがあった。 一階に三部屋ある1DK三階建てアパート。 僕らのお父さんの親戚が大家をしていて、僕らに無料で三階の三部屋を貸してくれていた。 異変はアパートが見えてきた辺りから、既に感じていた。
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