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アキラが部屋に入った後も、ソワソワと廊下でしていたが、薄い玄関越しにアキラの興奮したような怒鳴り声を聞いて、僕はたまらず真ん中の部屋へ飛び込んだ。
もう一度ウチの部屋割を説明すれば、
階段から1番奥のアキラ家族の部屋。
階段側が男兄弟の部屋で、その間の真ん中の部屋は……
我が家最強女子の部屋。
僕がたまらず飛び込んだのは真ん中の部屋だから……
「何勝手に入ってんだよ……」
唸る猛獣の如く低い殺気を帯びた声でナツが唸り、僕は一瞬にして冷や汗に濡れる。
マナカの冷たい視線が痛いかった……。
「ぼ、僕今日掃除当番だから……」
ナツの夏らしからぬ冷たい殺気を纏った怒りオーラに、怯えを感じながらも言い訳をしてみれば、ナツの眉がピクリと跳ねた。
ヒッと僕は反射的に息を飲む。
「掃除当番?だったらさっさと自分等の部屋掃除しに行けっ!」
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