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「はぁ、今日は遅刻しなくて済みそうだな」
何をするにもやる気が起きないのは、あのお姉さんの事で頭がいっぱいなのかもしれない。
しかしそんな事で当然学校を休む訳にもいかず朝食を済ませ、いつもより早めに登校した。
学校が近いせいで、自転車登校は禁止されている。全く、不平等だ。
しばらく歩いていると、待ち合わせてもいないのに、沙耶が前を歩いていた。
その隣には、一応小学校からのオタク同級生、矢野英太の姿があった。
楽しく会話している二人に気付かれないよう、隠れながら…。
「って…何かストーカーみたいじゃねぇか…」
クソ、タイミング悪いな…。腐れ縁は怖い。
その後も10m程離れた位置を歩きながら学校へ向かっていた。
「しっかし、沙耶が英太を好きだと言った時は、俺は耳の鼓膜が死んだかと思ったな」
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