プロローグ

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学校に着き、俺が教室に入る頃には、既に英太と沙耶は席についていた。 …が、英太は俺に『ちょっと来い』とでもいいたげな顔で手招きをしていた。 「あ?何かあったか?」 「ここで敢えてスルーしない俺は素晴らしい人間だと思うな」 「だから俺の心の声を代弁するのはやめろ!しかもそんな事思ってねぇ!」 ちょっと思ったけど。 「お前の心を読心するのは置いておこう。さて、俺は何故君を呼んだと思う?」 「わかるか、あほたれオタク」 「まぁ分からないだ…って、誰があほはげオタクじゃ!」 「はげは言うとらん」 何だこの漫才…。帰っていいっすか?いいよね? 「よし帰ろ」 しまった、口に出してしまった。 「逃がさんっ!」 「ぐへ!」 後ろの襟を引っ張るな!首がちぎれるかと思った。
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