プロローグ

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「そう。だったら私もパパに聞いてみることにする」 その夜…。 「親父。ちょっと話しがあるんだけど…」 親父の職業は警官だったりする。この極道の顔で追い詰められた犯人も少なくはないだろう。 「なんだ、大輔」 この人は、自分の言葉には筋を通す、絶対に嘘は言わない人だ。だから部下には尊敬され、上司には慕われる人になったのだ。 言い換えると、自分の言ったこと、つまり俺と沙耶を結ばせる事を変える気はさらさら無いということだ。 「その…」 「何だ。言いたいことがあるならはっきり言ったらどうだ」 テレビを見ている親父だが、その声は、今にも人殺しをしそうな人の声だった。 「沙耶と…俺の結婚の話し、無しに出来ねーかな?」 「駄目だ」 結構即答。少しくらい考えてくれないかな。 つーかよ、名字が同じってだけで、こんな極道っ面に話しかけるかよ、普通。
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