3人が本棚に入れています
本棚に追加
長い沈黙が続いた。
先に口を開いたのは彼女だった。
畝那「………誰、
ですか?」
涙で濡れている瞳は俺に対する不信感と泣いている所を見られたという恥ずかしさからか困惑の色が見受けられた。
俺はそんな彼女を刺激しないように、言葉を選びながら少しずつ話していく。
「あ……俺は鬼崎潤ていうんだ。怪しいものじゃないから安心して?
…って言っても今ここにいる時点で十分怪しいんだけど……。
ってそうじゃなくて、
廊下を歩いていたら君の……。」
畝那「セナです。」
潤「…セナちゃんの泣いている声が聞こえてきて、あ、別に覗くつもりは無かったんだけどちょっと気になっちゃって……そしたら見ちゃいけないものだった事に気づいて、すぐに立ち去ろうと思ったらプレートがおちたんだ。
…えーっと、だからその……ごめんなさい!!」
後の方は自分でも何を言っているのかわからなかった。
最初のコメントを投稿しよう!