一緒の時間

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『でさぁ、ルミが…』 ダチのノロケはたえない。ピアノ事件の時の女はルミといった。 今までもダチがよく話してたようだが さっぱり覚えていなかった。 関心がないとはいえ俺も酷い奴だ。   視線を感じてふと目をやると ルミと目があった。 ルミは気まずそうに視線を反らすと近くにいた友達らしい奴らと話だした。   俺がダチの傍にいるせいで隣に来られないようだ。 しかし先日は俺の時間を邪魔してくれたからな。今日くらいは我慢させてやろう。   そう思ってまたダチの話に適当な相槌をうった。   俺は迂濶だった。 ルミはそのくらいで引き下がるわけもない。 それに、俺は後に知ることになる。 柳の背負うものの重さを。
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